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機関誌「柔道」

1999年3月号

主要内容
1 講道館寒稽古納

恒例の寒稽古が今年も1月5日(火)から1月14日(木)までの10日間、早朝の5時30分から7時30分までの2時間にわたって行われた。寒稽古納め式は1月14日午前6時半、大道場に響き渡る大太鼓の音を合図に一同それまでの稽古を一斉に止めて、師範席の前に整然と整列、嘉納師範のお写真に拝礼、続いて寒稽古皆出席者183名に対し、七段以上及び女子六段・五段はそれぞれに、六段以下及び女子四段以下は各代表者に栄誉ある皆出席証が手渡された。その後、嘉納館長が挨拶され寒稽古納め式を終了した。
2 皇后盃全日本女子柔道選手権大会迫る

皇后盃全日本女子柔道選手権大会(第14回大会)が、平成11年4月18日(日)に愛知県武道館において開催される。本大会は、体重無差別で行われる大会で、関東10名、東京7名、近畿6名、東海・九州各5名、東北4名、中国3名、北海道・北信越・四国各2名の計46名に昨年優勝の二宮美穂、準優勝の上野雅恵、三位の山本恵・前田桂子の4名を加えた計50名の選手で試合が行われる。二連覇中の二宮美穂、第八回から第11回まで四連覇した阿武教子、上昇中の薪谷翠選手らを軸に皇后盃をめざした激戦が展開されるものと思われる。
3 福岡国際女子柔道選手権大会

平成11年1月16日(土)、17日(日)の2日間に亘って第16回福岡国際女子柔道選手権大会が、福岡市の国際センターで開催された。出場選手は24カ国、142名で初日にアジア大会で苦杯を舐めた木本が金メダル1号となり、三位に前田、70kg級で佐野が金、上野が三位、78kg級で阿武が金、松崎が三位、78kg超級で新鋭薪谷が三位に入賞した。2日目も好調48kg級は田村が九連覇の偉業をなし、二位に真壁、三位に長井、五位に松田と全員が入賞を果した。52kg級は楢崎が金、永井が三位、57kg級で大塚が二位、無差別で二宮が金、薪谷が二位と2日間で金メダル6個、銀メダル3個、銅メダル6個と大会始まって以来のメダル獲得ラッシュとなった。日本選手及びその成績は次の通りである。
無差別  二宮 美穂(コマツ)優勝、薪谷  翠(大工大高)二位、鈴木 香苗(ミキハウス)
78kg超級  二宮 美穂(コマツ)、薪谷  翠(大工大高)三位、鈴木 香苗(ミキハウス)
78kg級  阿武 教子(明治大学)優勝、松崎みずほ(帝京大学)三位、手島 知佳(杵築高)
70kg級  佐野奈津子(塩谷建設)優勝、上野 雅恵(住友海上)三位、天尾 美貴(埼玉大学)
63kg級  木本 奈美(住友海上)優勝、前田 桂子(筑波大学)三位、山田真由美(埼玉大学) 新改 七星(夙川女学院高)
57kg級  大塚 雅子(東海大学)二位、武田 淳子(コマツ)、日下部基栄(純真女子短大)
52kg級  楢崎 教子(ダイコロ)優勝、永井 和恵(ダイコロ)三位、磯崎 祐子(筑波大学)
48kg級  田村 亮子(トヨタ)優勝、真壁 友枝(住友海上)二位、長井 淳子(コマツ)、松田 邦恵(沖学園高)
4 全日本柔道団体選手権大会

第14回本大会が、平成10年12月16日から20日までの5日間にわたり、チェコ共和国の首都プラハで行われた。この大会は隔年で開催されるもので、今回は中央ヨーロッパで最も古い大学であるチャールズ大学創立650周年を記念して行われるスポーツ大会のハイライトとして位置づけられ、45カ国、327名が参加し、個人戦及び国別団体戦で熱戦が繰り広げられた。日本選手とその成績は次の通りである。
男子
 無差別 清水 隆博(中央大学) 
 100kg超級 高橋 宏明(中央大学) 二位
 100kg級  高橋 朋也(国士舘大学)
 90kg級   飛塚 雅俊(東海大学) 優勝
 81kg級   廣川 充志(中央大学)
 73kg級   安達 春樹(東海大学) 三位
 66kg級   田中 亮平(京都産業大学) 二位
 60kg級   堤  時貞(国士舘大学)  三位
女子
 無差別     水谷 有希(拓殖大学) 優勝
 78kg超級  室谷 美紀(高岡法科大学)
 78kg級   外岡 裕子(帝京大学) 三位
 70kg級   古賀 幸恵(埼玉大学) 二位
 63kg級   山田真由美(埼玉大学) 
 57kg級   岡崎 綾子(埼玉大学) 三位
 52kg級   坂東真夕子(横浜国立大学) 二位
 48kg級   濱野 千穂(純真女子短大)
男子団体戦
 優勝: スペイン、二位:ポルトガル、三位:日本、三位:ポーランド
女子団体戦
 優勝: 韓国、二位:フランス、三位:スペイン、三位:ポーランド
6 三船十段杯久慈国際親善柔道大会

平成2年8月、三船十段記念館の創設を機に、三船十段の偉業の顕彰を目的とし、かつ久慈市の「柔道の町づくり」の一環として、久慈市で本大会が実施されるようになってから今回の大会で5回目となる。嘉納治五郎杯国際柔道大会に参加した国で、今年はオーストラリア、アメリカ、フィンランド、日本の4カ国が参加して国別団体戦を実施した。
 優 勝: 日本
 準優勝: フィンランド
 第三位: アメリカ
 第三位: オーストラリア
7 寒稽古及び鏡開き

(財)講道館大阪国際柔道センター新春恒例の第49回寒稽古が1月11日(月)から1月15日(金)までの5日間にわたり、毎日午前6時30分から午前7時30分までの1時間、同センターにおいて実施され、最終日の15日には鏡開きが実施された。寒稽古はニュージャパン柔道協会時代の昭和26年に始まり、今回で49回目を数える永い伝統を誇るとともに、柔道修行者にとって重要な行事の一つとなっている。指導者10余名、一般80余名、少年部20余名を含め連日100名を越える修行者が参加した。納め式終了後鏡開きが実施され、付き添いの保護者を含め和やかな一時を過ごし、明日からの稽古を 誓い散会となった。
8 全日本柔道選手権大会要項

期日、平成11年4月29日(祝日)午前10時(午前9時開場)
場所、日本武道館
主催、講道館、全日本柔道連盟
参加選手、前年度大会優勝者及び準優勝者(以上推薦)並びに地区選出選手(東京9名、近畿6名、関東・九州各4名、北海道・東北・北信越・東海・中国・四国各2名)35名の計37名。
その他、試合方法・試合時間・審判規定等
9 全国柔道高段者大会要項

期日、平成11年4月28日(水)午前9時試合開始
会場、講道館
主催、講道館
参加者の資格、五段以上
申込方法、参加希望者は所定の参加申込書に参加費(¥2000)を添えて所属都道府県柔道連盟に、平成11年3月12日(金)までに申し込む。
その他、試合方法・試合時間・審判規定等
10 その他

全柔連事務局のペ?ジ(全柔連50周年記念関連事業のお知らせ、平成10年度後期強化選手名簿)
南から北から(沖縄県、山口県、和歌山県、奈良県、宮城県)
講道館柔道図書館のご案内
ブラジル柔道のパイオニア(9)(石井千秋氏、執筆)
科学のページ「柔道の礼法と伝統的な行動の仕方について」(野瀬清喜氏、執筆)
少年柔道の指導について(山中圏一氏、執筆)
少年武道祭
黒帯白帯(投稿欄)「わが闘病記、松本澄夫氏、執筆」「仰春 懐かし日本の皆様、陳再乞氏、執筆」
国際武道文化セミナー聴講募集(ご案内)
講道館昇段者

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