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機関誌「柔道」

1998年3月号

主要内容
講道館寒稽古納(1月15日 講道館)
講道館恒例の寒稽古は1月6日(火)から15日までの10日間にわたって行われた。早朝の5時半から同7時半までの2時間に及ぶ稽古である。納め式は15日午前7時、大道場の大太鼓の音を合図に開始された。
寒稽古の皆出席者は、161名で六段以上はそれぞれに、五段以下は各代表に栄誉ある皆出席証が嘉納館長から手渡された。

全日本柔道団体選手権大会(平成9年12月21日 講道館)
本大会は昨年まで愛知県柔道連盟をはじめ、東海各県が輪番で主管を引き受けて行われてきたが、30回で区切りをつけ、その趣旨を生かしながら会場を講道館に移し、新たに開催することになった。
日本柔道を支える実業団、大学、警察の三団体から各4チ?ムが参加5人一組で12チ?ムによって団体日本一が競われた。世界選手権メダリストを擁する実業団1位の旭化成が決勝でライバルの新日鐵を4?1で破り優勝した。成績は下記の通り。



正力松太郎杯国際学生柔道大会(1月10日?11日 日本武道館)
本大会は、27の国と地域から1997年世界選手権65kg級覇者金赫選手(韓国)、同大会95kg超級三位の藩松(中国)選手をはじめ、数多くの強豪選手を迎え盛大に開催された。大会初日は、新体重区分である100kg 超級から81kg級までの4階級、2日目は無差別と残り3階級で手に汗を握る好試合が展開された。
今大会の注目は、100kg 超級に出場した井上康生選手と、100kg級に出場した兄の井上智和選手であるが、両選手とも優勝の栄冠に輝いた。また、無差別・81kg級・66kg級においても日本選手が優勝した。日本選手及びその成績は下記の通りである。

選手 成績
60kg級 関口 幸三(日体大) 準優勝
石井 一行(日体大) 三 位
小室 宏二(筑波大) 三 位
増永 光俊(専修大)  
66kg級 浅見 重紀(天理大) 優 勝
田中 亮平(京都産業大)  
安井 正則(大阪体育大)  
三輪 智久(日大)  
73kg級 安達 春樹(東海大)  
橋本 克美(日体大)  
川下 裕一(法政大)  
本田 俊朗(東海大)  
81kg級 窪田 和則(国士舘大) 準優勝
塘内 将彦(国士舘大) 優 勝
奥村 俊樹(明治大)  
伊藤 勇(国士舘大) 三 位
90kg級 近藤 秀作(中央大) 三 位
三矢 諭(中央大) 準優勝
斉藤 制剛(国士舘大)  
長村 一慶(大東文化大)  
100kg級 井上 智和(明治大) 優 勝
大下 大介(日大)  
中山 三雄(天理大)  
森 大助(天理大)  
100kg超級 井上 康生(東海大) 優 勝
福山 智幸(東海大)  
宮内 寛二(東海大)  
高橋 宏明(中央大) 三 位
無差別 小嶋 新太(日体大) 優 勝
清水 隆博(中央大)  
坂本 大記(國學院大)  
谷本 竜孝(天理大) 三 位
ロシア国際柔道大会(1月24日?25日 モスクワ)
本大会は、旧ソ連圏の国々を中心に18カ国が参加してモスクワ市内のドゥル?ズ体育館に於て開催された。今年で第6回目と歴史の浅い大会であるが、ヨ?ロッパAト?ナメントの中でも日本人選手にとっては、優勝難易度の高い国際試合として位置づけられている。今回日本からは男子のみ4 階級に5名の選手が参加した。日本選手及びその成績は下記の通りである。

選 手       成 績
100kg超級 養父 直人(新日本製鐵) 三 位
100kg級 湊谷 知幹(新日本製鐵) 三 位
100kg級 小斎 武史(日本道路公団) 三 位
73kg級 矢野 智彦(東芝ブラント) 二回戦敗退
66kg級 内村 直也(筑波大学大学院) 三 位

全日本柔道選手権大会要項
(1) 期  日:平成10年4月29日(祝日)午前11時(10時開場)
(2) 会  場:日本武道館
(3) 主  催:講道館・全日本柔道連盟
(4) 後  援:朝日新聞社・日本放送協会・日本武道館
(5) 特別協賛:東洋水産株式会社
(6) 参加選手:選手は前年度大会優勝者及び地区選出選手35名の計36名。
        地区選出選手は、東京9名、近畿6名、関東・九州各4名、
        北海道・東北・北信越・東海・中国・四国各2名。
(7) 試合方法:ト?ナメント方式
(8) 試合時間:6分
(9) その他

全国柔道高段者大会要項
(1) 期  日:平成10年4月28日(火)午前9時、嘉納師範60年祭
        午前10時30分試合開始予定
(2) 会  場:講道館
(3) 主  催:講道館
(4) 後  援:朝日新聞社
(5) 参加者の資格:五段以上
(6) 申込方法:参加希望者は、所定の参加申込用紙に所要事項を記入、
        参加費を添えて所属都道府県柔道連盟(協会)に、
        平成10年3月13日(金)迄に申込む。
(7) 組合せ :平成10年4月3日(金)午後3時から、
        段位別に年齢等を考慮して大会実行委員会でこれを行う。
(8) 試合方法:個人試合
(9) 試合時間:3分
(10) 参加費 :2,000円
(11) その他

(社)全日本学生柔道連盟特別講演会
「柔道の国際的動向・・審判法の変遷」
1月10日、東京千代田区の日本大学会館において、国際柔道連盟(IJF 審判理事のジム・コジマ氏(カナダ)が標記の演題で講演された。講演内容は、審判委員会の役割について、何が柔道をよくするのか、試合時間や技のあり方・・等について、その要旨を掲載。

'97世界柔道選手権大会視察・フランス柔道調査報告(1)
全日本実業柔道連盟が、平成9年度事業の一環としてフランス・パリで開催された「1997年世界柔道選手権大会」に視察団を派遣された。この視察は、
国際審判技術の研究
競技力向上の為の海外選手の技術の研究
大会運営・設営方法の研究
フランス柔道(企業柔道を含む)の調査等を実施し、今後の実業柔道の活性化、競技力向上及び全日本実業柔道連盟が主催する大会の運営等に寄与することを目的として派遣された。3月号には、視察・調査概況、大会運営・会場設営等を主として記載している(4月号にフランス柔道について記載する予定)。
技の解説
講道館道場指導部長、醍醐敏郎九段による技の解説(技は:蟹挟)

その他
全日本柔道連盟事務局の頁(1月の事業の結果、3?4月の予定)
平成10年度('98)柔道行事一覧(案)
平成9年度後期強化選手
ブラジル柔道のパイオニア(小野安一氏について)
(執筆者:石井千秋氏、編集協力:宮澤正幸氏)
ブルネイ・ダルサラム合宿記(執筆者:松村茂也)
科学のペ?ジ:外国人柔道実践者の日本的スポ?ツ観に関する調査研究?ニュ?ジ?ランド編?(執筆者:山崎俊輔氏)
少年柔道の指導について(執筆者:大石 康氏)
少年武道祭
投稿欄:「或る精力善用?柔道の談論風発を」
第10回国際武道文化セミナ?の開催について(財団法人・日本武道館)
柔道界展望台
講道館昇段者

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