講道館国際柔道セミナー2014 及び青年海外協力隊柔道技術補完研修
2014年3月26日
平成26年3月3日から3月26日の24日間にわたり、講道館国際柔道セミナー2014及び青年海外協力隊柔道技術補完研修が開催されました。
本セミナーは、海外各国において将来指導的立場に立つ現地若手指導者に対して、正しい講道館柔道の理論と技術に関する教育を行い、指導者として必要な教養を具え、柔道指導の基礎が確立した資質の高い指導者を養成、また、これにより各国における正しい講道館柔道の指導を充実させ、世界における講道館柔道の健全な発展を図る目的で実施されています。
また、同時に開催している青年海外協力隊柔道技術補完研修は、青年海外協力隊(JOCV)として柔道隊員が任国で指導を行う際、相手国からの要請に的確に応えることができるよう、柔道の技能・知識等の向上の為に実施されています。

村田直樹講師による「柔道史概論」

鮫島元成講師による「安全指導」

向井幹博講師による「投技の基本動作」

小室宏二講師による「固技の基本動作」

南保徳双講師による「手技」

藤田真郎講師による「講道館護身術」

射手矢岬講師による「トレーニング理論」と「トレーニング実習」

平野弘幸講師による「審判規定解説」

松村茂也講師による「固技の応用」

眞喜志慶治講師による「投技の応用」

岩村衡講師による「投技の応用」

柏崎克彦講師による「絞技」「関節技」(写真は2012年時のもの)

「少年指導法」では、講道館少年部の子どもたちと一緒に汗を流しながら少年指導について学びました。

受講の様子

永昌寺にて 日本語教育題材

フェリス女学院大学との共同事業「*講道館日本語教育ボランティア」の一環で、柔道発祥の地 永昌寺他、浅草、増上寺、東京タワーを訪れました。
(*外国の指導者たちに畳の上だけでなく日本の文化を紹介し、実際に触れてもらうことを目的に、都内各所をめぐりながら、フェリス女学院大学の学生にボランティアで日本語教育活動を行ってもらい、双方向での文化交流活動を行っています。)

研修の成果発表の様子(研修最終日には、各々が本研修で学んだ形を演技、発表しました。)

閉校式の様子
今回の受講生、カリキュラムは以下の通りです。
受講生
【国際セミナー参加者(各国柔道連盟推薦指導者)10名】
Mr. Antonio Dos Santos ALVES (アンゴラ)
Mr. Eduardo KANO (アンゴラ)
Mr. Cesar PUERTAS (ペルー)
Mr. Renzo VIDAURRAZAGA (ペルー)
Mr. Thang NGUYEN QUOC (ベトナム)
Mr. Khanh NGUYEN DUY (ベトナム)
Mr. Chanchai SUKSUWAN (タイ)
Mr. Pathom JANTAPAR (タイ)
Mr. Chindavon SYVANEVILAY (ラオス)
Mr. Kanyaphet PHANDANOUVONG (ラオス)
【青年海外協力隊研修生6名】
26年度1次隊
堀内 芳洋 (元津田塾大学職員 ブータンへ派遣予定 首都ティンプー市内の私立学校の道場で近隣地域の青少年参加者を対象に、柔道の規律に則った基本練習・指導を行う予定。対象地域の拡充と柔道の普及に関して、具体的な計画を立て、実行に移すことを求められている。)
狩野 貴大 (桐蔭横浜大学卒 ペルーへ派遣予定 地方都市タクナ市において現地人コーチと共に柔道を指導する予定。形についても指導を行い、柔道を通して児童・学生・一般人に礼節を教えることを求められている。)
26年度2次隊
門脇 直生 (埼玉大学卒 ウズベキスタンへ派遣予定 首都タシケント市内、共和国オリンピックカレッジにて7〜8年生の男女を指導する予定。正確な技名及び技法、柔道の心、精神面を含めた全般的な指導を求められている。)
飯塚 佑 (了徳寺大学卒 ガーナへ派遣予定 首都アクラにて、国立競技場内道場、刑務間養成学校内道場、市内中学校等で柔道指導及び普及活動を求められている。)
森田 直也 (徳山大学卒 モンゴルへ派遣予定 地方都市ムルン、フブスグル県チャンピオンズスポーツ学校にて、学校方針やカリキュラムに沿った指導計画を立てての指導、また、一般教科の体育授業での柔道指導も求められている。)
星山 幸美 (南九州短期大学卒 モンゴルへ派遣予定 地方都市ダルハンにて、11歳から16歳を対象に、柔道の基本練習、理論、礼儀、マナー等を指導し、青少年を育成することを求められている。)
今回の国際セミナーへは、東南アジア、アフリカ、南米各地5カ国より、異なる文化、宗教、言語を持った各国柔道指導者10名と、世界に柔道を広めようとJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊へ応募し、一次選考、二次選考を通過した候補生6名の合計16名により行われました。
(青年海外協力隊のHPはこちら→http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/ 募集要項、応募から合格までの流れ等、詳細が確認出来ます。)
カリキュラム
○ 講義
柔道史概論、世界柔道の現状と課題、指導計画の立案、トレーニング理論 等
○ 実技
基本動作、投技、固技の基本から応用、連絡技等々、形(投の形、固の形、講道館護身術)、指導法(少年指導、初心者指導、安全指導等)、審判法、トレーニング法 等
○ 視察等
東京都柔道選手権大会、全国高校柔道選手権大会、講道館月次試合、都内視察(永昌寺他) 等
以上

記念撮影