HOME > 今月のことば > 2009年04月

今月のことば

2009年04月

新生・大坂府柔道連盟の課題

河?武夫

 平成21・22年度の大阪府柔道連盟の会長選挙は、去る2月21日(土)の臨時評議員会(定員90名)で行われました。今回は複数候補者に推挙があったため、選挙で選出。その結果、図らずも私が会長に指名されました。
 今回の会長選出は大阪府柔道連盟が過去の流れを断ち、新しく出直す意義有るものと推察いたしております。この間、全日本柔道連盟をはじめ、全国の柔道愛好家の皆さま方に、多大なご迷惑をおかけしまして、大変申し訳なく思っております。
 今後は大阪府柔道連盟活性化のため、最善の努力をいたす所存です。そのための中心となる施策を、何点か挙げさせていただきます。

 一点目、大阪府柔道連盟は300名越の役員と、1万人強の全柔連登録者を抱える大きな団体であります。まず、この大きな連盟を一本化出来るよう最善の努力をしたいと考えております。それには、透明でなじみ易い執行部をつくるとともに、指導者のみならず競技者の隅々まで発信内容が行き渡る方策をとらなければならないと考えております。

 二点目、全日本柔道連盟との関係修復を早急に行い信頼の回復に努め、日本第二の都市である大阪に、近い将来、様々な障壁はあると思いますが、国際大会や全国レベルの大会を誘致し、開催したいと考えております。大阪にはビック・イベントを開催できる人的条件・パワー・実行力・施設等が整っていると確信いたしております。

 三点目、戦後大阪は、柔道史に残る名選手を多数輩出しております。今後、大阪府下の柔道の質を高めていき、少年柔道から継続して楽しく稽古が出来る環境作りを考えていかなければなりません。幸いにも当連盟傘下には19の地区・職域団体があります。これら各団体において、それぞれ独自の普及と強化に取り組み、底辺を拡大し、少年柔道の掘り起こしに尽力をいただき、柔道人口の拡大に寄与していただくことを期待しています。その結果が選手育成にも繋っていくものと確信いたしております。

 四点目、アジアを中心とした柔道国際交流の拠点としての役割を、大阪柔道連盟及び講道館大阪国際柔道センターが担って行きたいと考えております。具体的にはアジア各国のナショナルチームを招聘し普及強化を図るとともにアジア各国の柔道指導者を集めて、全日本柔道連盟・講道館のご協力を仰ぎながら、指導者の講習会・各種セミナー等を開催し、相互交流を通して本連盟の活性化に繋げたいと考えております。

 五点目、現在大阪府柔道連盟は任意団体であります。将来的には法人化を目指したいと考えています。法人格を有することで、団体のグレード・アップになります。また、管轄団体への報告義務等により、内部の整理もでき、より公明正大な事務局運営が実行できると考えています。
最後になりますが、大阪府柔道連盟役員は柔道を志した方々の集まりです。嘉納治五郎師範が提唱された「精力善用・自他共栄」の精神を再度思い起こして行動し、後に続く人たちに伝承すべき義務があると思っています。私たちは、志を一つにして連盟の繁栄ために各人が努力し、大阪柔道の復活に全力を傾注します。新しく出直す大阪府柔道連盟の船出にご注目をいただければ幸甚です。

 以上述べましたことを、心新たに刻み込み、率先垂範し頑張る所存ですので、今後ともご協力、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

(大阪府柔道連盟会長)

最新記事