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今月のことば

2005年12月

少年柔道の徹底拡大を目指して

?柳 喜一

現代社会は国際化、少子高齢化、核家族化、情報化、犯罪の低年齢化などを受けて人々の価値観や生活様式が多様となり、これらのことが幼児、児童、生徒や家族、そして地域社会にまで大きな影響を及ぼしています。これらのことが幼児、児童、生徒や家族、そして地域社会にまで大きな影響を及ぼしています。これらの現象はいろいろな分野で問題となり、信じられない事件、事故がたびたび発生し、国民の心に深い痛手を与えているのが現状です。自由と自分勝手を履き違え、善悪の区別がつかないなどにより、様々なことが起きていても、それを指導すべき身近な人々が少ないのも今日の社会の特徴です。

 このような現状に鑑み、全日本柔道連盟と講道館では、ご存知の「柔道ルネッサンス」を合同プロジェクトとして立ち上げ、その推進のためただいま活動中で、その周知徹底を図るべく、数々の大会において関係者がその紹介にあたり、柔道のより総合的な普及発展を図ろうとしていることは大変意義のあることだと思っております。このようななか、最近本県において「柔道ルネッサンス」を紹介する機会がありました。例年全国ジュニアブロック合宿に引き続き行われています「柔道フェスタ」は、全国五ブロックで体育の日に同時開催されており、平成十七年度は山形市、東京都、浜田市、那覇市そして静岡県藤枝市でした。全柔連主催、近畿、東海(二府八県)ブロック共催、静岡県柔道協会主管で十月十日(月・祝)静岡県武道館で約千人の参加者のもと、盛大に開催されました。全柔連広報委員の開会宣言、静岡県武道館で約千人の参加者のもと、盛大に開催されました。全柔連広報委員の開会宣言、静岡県柔道協会会長挨拶、来賓静岡県知事祝辞に続いて全柔連コーチ、強化選手紹介、そして全柔連教育普及委員から「柔道ルネッサンス」の紹介がありました。人を不愉快な気持ちにさせない、人に迷惑をかけないなどがこの活動の基本精神です。「柔道ルネッサンス」の具体的内容の一つに礼法の徹底があります。柔道(武道)の礼は、他のスポーツとは異なったとらえ方がされており、いついかなる時でも正しい形で礼を行うことが肝要です。それは自己制御とともに仲間を敬う気持ちをあらわすことです。柔道で身に付けた習慣を、子どもたちが日常生活に、そして将来の社会生活に応用することを願っています。そのあとは「柔道教室」となり、強化選手による得意技解説、強化選手と小、中、高校生との乱取により気持ち良い汗を流しました。強化選手と参加者との触れ合いお時間となり、選手への質問、クイズ、じゃんけんコーナー、抽選会などで楽しいひとときを過ごし、静岡県柔道協会副会長の閉会宣言により終了となりました。記念写真撮影でコーチ、選手とカメラにおさまった子どもたちの笑顔が晴々しく、「柔道ルネッサンス」活動の一環として、館内の清掃などがアナウンスされ、気持ちの良い爽やかな行事として印象に残りました。このたびの事業には、会場の都合で参加を諦めたグループもいましたが、大勢の子どもたちの参加が見られました。「強化選手はとても強かったけれど、練習できて楽しかった」、「得意技を早く身につけて一本をとる柔道を身につけたい」、「練習でも試合でも決まった時が一番好きです」など、フェスタ後の子どもたちの声は皆はずんでいました。子どもたちの参加には、必ず保護者や指導者の参加が見られます。親子が触れ合う時間が減り、互いお信頼関係が薄れている今こそ、我々柔道人は尽力すべきである。子どもが柔道を楽しめる状況を周囲(保護者、指導者)が作ってあげることが必要です。つまり、平素の生活習慣および練習の時間、場所、仲間などを整えるのは保護者の役割です。そして子どもたちの発育発達を考慮した正しい練習方法により怪我もなく成長を促進させ、正しい技術を基礎から身に付けさせるのは現場指導者の役割です。これには限りない情熱と多くの努力が必要で、それが子どもや保護者に伝わり、指導者を信じてついていくのです。そして指導者の地道な努力が少年柔道の徹底拡大に繋がるのです。若い選手の台頭が著しい昨今のスポーツ界ですが、父親や母親がそのスポーツの専門家であることが多いのも、正に身近な保護者、しどうしゃの努力による良い例と言えるえしょう。

 毎年各地で全柔連主催により同時開催されています「柔道フェスタ」もこのたび第九回を迎え、柔道を愛好する少年たちに大きな夢と希望を与えてくれていることに感謝いたします。オリンピックや世界選手権大会などに出場した一流選手と触れ合い、得意技の示範や乱取によって直接的に組み合った感触を、子どもたちは生涯忘れることはないでしょう。現在全国五ブロックにおいて同時開催の方式で行われていますが、県ごとにその要望する時期に「柔道フェスタ」を開催できる計画性と継続性をもって実行していただきたいと思っています。子どもたちの夢をかなえるこうした素晴らしいイベントが柔道の発展に大切であると思います。

(静岡県柔道協会会長)

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