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今月のことば

2004年07月

アテネ五輪柔道選手団の活躍を期待

池間 武俊

 五輪出場が確定していなかった男子66kg級、女子57kg級の選手が、五輪出場枠をかけた最後の試合となるアジア柔道選手権大会で上位入賞を果したことから、日本はアテネ五輪の男女七階級すべてに出場することになったことは喜ばしい限りである。
 選手選考は、体重別選手権、全日本選手権、主要国際大会等における成績を参考に行われ、最強の選手団を編成、いよいよ来る8月14日から20日までの七日間、アテネで開催される第28回五輪柔道競技に臨むことになった。
 長期に亘る厳しい訓練に耐え、数々の試合を経てめでたく代表に選ばれた選手の皆さんおめでとう。皆さんの活躍は、国民、特に次代を担う青少年に夢と希望、勇気を与え柔道の振興発展はもとより健全育成にも大きく寄与するものと思う。大会まで一カ月余と迫っているが、体調を整え、集中力を高め、気力体力ともに万全の態勢で試合に臨み、正々堂々と戦い活躍されることを期待している。
 惜しくも、五輪出場の夢を果せなかった選手の皆さんにおいては、捲土重来を期し次に備えていただきたい。

 〇沖縄における強化合宿

 オリンピック等国際大会に向けての全日本柔道男子強化合宿が本年一月、七日間に亘って、井上、棟田、鈴木、野村選手等総勢94名が参加して本県の金武町武道館で行われた。
 その間、少年柔道教室、サイン会、齋藤ヘッドコーチによる講演、地元関係者との交流会等も催された。嘉納全柔連会長、松下専務理事も東京から馳せ参じ、選手の激励、金武町長、県知事への表敬挨拶を行った。
 これらの諸行事については、オリンピック前ということもあって、地元新聞、テレビ等マスコミでも大きく報道され柔道に対する県民の関心と理解は一層深まったものと思い喜んでいる。強化合宿を企画された全柔連をはじめ多忙な日程の中、少年達の指導、講演に当られた監督、コーチ、選手の皆さん、ご支援いただいた関係者に誌上を借りて感謝とお礼を申し上げます。
 儀保剛金武町長が強調された「金武町にあやかって全選手が金メダルを」の願いは全県民の願いでもある。今回の強化合宿における諸行事を通して絆を深めた選手の皆さんに、沖縄から「チバリヨー」(頑張れよ)の声援を送りたい。

 〇柔道に尽くされた先人達に感謝

 講道館柔道資料館の隣に「柔道殿堂」がある。ここでは、柔道の普及発展に特に顕著な功績のあった人々をたたえるために略歴とともに肖像写真が掲示されている。顕彰されている先人達は富田常次郎七段以下19名の方々である。
 明治15(1882)年、嘉納師範によって創始された講道館柔道は、今や、凡そ二百カ国が国際柔道連盟に加入し、オリンピックの競技種目として、男子は昭和39(1964)年の第18回東京オリンピックから、女子は平成四(1992)年の第25回スペイン・バルセロナ大会から実施され現在に至っている。
 日本で生まれ育った柔道が世界の柔道として発展し、オリンピック発祥の地で、試合及び審判用語もすべて日本語で行われる柔道競技を思うと感慨深いものがある。
 このように、柔道が今日の隆盛を迎えることができたのも、偏に講道館柔道の草創期から嘉納師範を支え、あらゆる困難を克服、嘉納師範とともに、柔道の普及発展のため精魂を打ち込まれた先人達のご労苦があったからだと思う。

 柔道の良さ、魅力にひかれ、警察時代から今日に至るまで50年余の長きに亘り柔道に係わり、色々な面で柔道の恩恵を受けてきた者の一人として、この機会に改めて先人達に敬意を表し感謝を申し上げるとともに、微力ながら今後とも柔道の普及発展のため努力することを誓うものである。

(沖縄県柔道連盟会長)

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