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平成30年度『日アセアンJITA-KYOEI PROJECT』 ブルネイ指導者派遣(短期)報告

水野 泰晴

   

私はブルネイ・ダッサラームの首都バンダル・スリ・ブガワンにて、6月下旬の10日間と8月20日から10月20日までの日程で、柔道を通した国際交流を目的に柔道指導を行っている。昨年までアセアン諸国10ヵ国において唯一柔道連盟が存在しなかったのがブルネイ。昨年5月に本館による現地調査後、連盟発足の気運が高まり、今年3月に正式にブルネイ柔道連盟が発足された。その後、連盟から長期指導者の要請があると共に、国際交流基金アジアセンターと本館が実施する『日アセアンJITA-KYOEI PROJECT』の一貫の動きの中で、今回の指導者派遣が実現された。派遣目的は、柔道の健全な発展・普及・振興を通した人材育成、交流を通した日本文化理解の促進である。

 

これまでの活動を、以下に写真と共に報告する。

 

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在ブルネイ日本大使、加藤大使へ表敬訪問した際、アジアセンターと本館の『日アセアンJITA-KYOEI PROJECT』のロゴの入った柔道衣を贈呈

 

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加藤大使と柔道連盟のメンバーとの会食ミーティングでは、将来のブルネイ柔道の在り方について実りある意見交換を行った。

 

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加藤大使は10月8日(日本は体育の日)稽古に参加され爽やかな汗を流された。大使には、当地の柔道発展に大変なお力添えを頂いている。

 

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普段の稽古の様子。連盟が発足したとは言えブルネイに現存するクラブは1つ。このクラブを主な指導の場と据え、基本を重視した指導を行っている。

 

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相手を投げる理屈を説明するのに形の稽古は非常に有効であり、多くの柔道家も「形を習って相手の崩し方やタイミングが解かった。普段の稽古でも形をやるべきだ。」といった指導する側としてはとても嬉しい感想を耳にする。

 

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柔の形の稽古は柔道衣と場所によらないということで、学校の渡り廊下でも稽古が可能

 

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一部の公立高校では体育の授業で柔道を取り入れている。

 

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インターナショナルスクール 柔道体験 (3).jpg  インターナショナルスクール 柔道体験 (5).jpg

インターナショナルスクールでは、初心者を対象に武道と柔道についての講義を行った後、投技で人を投げる、そして受け身をするといった体験に加え、護身に使える動作も学んだ。形の1つ講道館護身術の中から抜粋した技は、初心者の興味を掴むのに非常に有効であり、稽古後、高校生数名は通常の稽古にも参加したいと申し出ていた。

また、礼法を通じて日本の作法を体験してもらったことで日本文化と日本への興味を深める機会となった。

 

(その他)

地元新聞記者の取材を受け、10月1日付の新聞スポーツ欄に掲載された。

Borneobulletin(地元英字新聞)

https://borneobulletin.com.bn/japanese-instructor-to-assist-judo-athletes-in-brunei/

 

(今後の予定)

ブルネイ柔道連盟は、9月下旬に文化・青年・スポーツ省が管轄するスポーツ施設の一部を連盟所有の道場として使うことを認められた。来年11月にマニラで行われるシーゲームに参加し、良い結果を残せるよう強化していく動きもあるので、新しい道場をナショナルチームの稽古場として使用できる。また、講道館の指導方法や段位及び級のシステムを積極的に取り入れる意向である。

現存する柔道クラブに通う生徒が、大学及び地方(ブルネイ市外)に新しいクラブを設置する方向で動いている。クラブ数が増えることは柔道人口増加にも直結する良いニュースである。一方でクラブの増加に伴い、より安全面や基本動作を正しく指導することができるよう連盟が働きかけていく必要性がある。

 

(終わりに)

 私自身のブルネイでの長期派遣が実現するかどうかは、まだはっきりしていない。このことを踏まえた2ヶ月という短い派遣期間、そして残り数日も基本に徹した指導を続けていく。また、現コーチ及び将来コーチになる可能性がある生徒には、指導面でのアドバイスも行っている。ブルネイ人の体系は線が細くまだまだ体力はないが、真面目な気質で将来の発展を期待できる。

最後に、国際交流基金アジアセンターと講道館『日アセアンJITA-KYOEI PROJECT』の支援によって短期派遣が実現されたことに感謝の言葉を述べ、現地からの報告とする。

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